管理人まどが遊んだゲームを、独断と偏見に基づいてご紹介する感想記事です。
本記事では「原神」をご紹介します。
なお、本記事はバージョン5.3時点で作成したものです。
原神ってどんなゲーム?
基本無料のアニメ調オープンワールドアクションRPGです。
同ジャンルのはしりともいえる大人気ゲームで、2020年のリリース以降、高い人気を維持し続けているゲームです。PC、iOS、Androidのほか、PS4/5でも遊べます。
魅力1. アニメ調で広大な世界を冒険できるオープンワールド
2025年現在こそ、アニメや漫画っぽいデザインのオープンワールドはたくさんありますが、原神がリリースされた当時は珍しい方で、原神は開祖ではないですが、同ジャンルの人気の火付け役ではあるかと思います。
そして、それ自体が原神の面白さを示唆している要素であるように思います。面白くないゲームはそのジャンルの面白さをプレゼンテーションできないでしょうから、火付け役になることは考えにくいはずです。
原神について、開発者の方が「ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド(BoW)に影響を受けた」とおっしゃっていますが、オープンワールドの自由度という意味でBoWとの類似点は多いです。
特に初期のモンドはよく似ていて、キャラもノエルの元素スキルがダルケルの護りっぽいとか、ウェンティの元素スキルがリーバルの猛りっぽいとか、当時はよく言われていましたね。
ただ、「じゃあ原神はBoWみたいなゲームなのか」と言われれば全く別物であり、BoWの魅力的な点を多数取り入れつつ、元素反応などにより高い独自性を持つゲームだと思います。
また、オープンワールド共通の魅力として、広大な世界を冒険できる自由度や旅情が挙げられるかと思いますが、原神も例外ではありません。
原神は現実の国をモチーフにした7つの国がある世界「テイワット大陸」を舞台にしており、ヨーロッパ風の「モンド」から始まり、中国風の「璃月」、日本風の「稲妻」、中東風の「スメール」、フランス風の「フォンテーヌ」、南米風の「ナタ」と、たくさんの国があります。
7つ目の国であるロシア風の「スネージナヤ」も、2025年中の実装が予想されています。
それぞれの国は景観も人物の風貌もがらっと変わり、新たな国に行くとそれこそ旅をしている感じになりますね。作中で主人公は「旅人」と呼ばれるのですが、看板に偽りなしという感じです。
魅力2. 「元素反応」を軸にした奥深い戦闘
原神の戦闘について、特徴的なのは元素反応でしょう。
アクションに関して言うと、操作は基本的にシンプルなので、アクションの苦手な方でも遊びやすいように感じます。ふつうの戦闘でやることは、ダッシュ、ジャンプ、通常攻撃、重撃、元素スキル、元素爆発、キャラ交代くらいでしょうか。
ですが、操作はシンプルでも元素反応が戦闘を立体的にしている部分があり、効果的なローテーションの組み立てなど、戦闘をやりこむモチベーションになっていると思います。
元素反応というのは、複数の属性によるコンボのようなものです。
「元素」は「属性」みたいなもので、このキャラは炎元素、このキャラは水元素……といった風に、それぞれのキャラで元素が決まっています。
そして、元素スキルや元素爆発を用いて攻撃を行うと、攻撃した相手に元素を付着することができます。イメージ的には状態異常みたいな感じですね。ポケモンが炎タイプで攻撃したら相手がやけどすることがあるように、炎元素で攻撃したら敵に炎元素が付着します。
状態異常と異なり、ほとんどの元素は単体では何の効果もないのですが、既に元素が付着されているキャラに別の元素が付着すると、付着した元素同士が元素反応を起こします。これにより特殊な効果を得られ、戦闘を有利に進められます。
たとえば、炎元素+水元素であれば「蒸発」が起こり、元素反応の引き金となった攻撃のダメージを1.5倍以上に強化します。水元素+氷元素なら「凍結」で、敵を少しの間動けなくします。
風元素は特殊で、他の元素を「拡散」して周囲に広げることができるので、それを利用したテクニックも色々あります。
原神のパーティは4人編成なので、1つの元素反応を強く使う構成にしてもいいですし、複数の元素反応を使い分ける構成にするのも面白いですから、パーティ構築の時点で考えることが多く、ローテーションの組み立てを考えるのも楽しいです。
「難しそう」と思われるかもしれませんが、意外とそうでもありません。
まぁたしかにパーティの強い構築やローテーションの組み立てを考えるのは難しいかもしれませんが、原神は操作自体は簡単なので、戦闘に詳しい人が考えた構築とローテーションをそのまま真似すれば、別に難しいことをしなくても効率的に強い戦い方ができます。
古い例ですが「往生夜行」や「雷電ナショナル」のような定番のテンプレパーティみたいなものがあるので、そういうのを丸ごとコピーしていればそうハズレはありません。
当然キャラの揃っていない序盤は手持ちのキャラで乗り切るほかはないんですが、原神はやりこみ系コンテンツ以外の戦闘は基本的に易しいので、ちゃんと育成さえしていればキャラが弱くてストーリーが進められないということはないはずです。
魅力3. かわいいキャラデザイン
原神のキャラクターデザイン、かわいいと思います。
2020年にリリースされたゲームなので、初期キャラの一部など最近リリースされたゲームと比べるとグラフィック的にやや粗く感じられる部分もあるものの、個人的には2025年現在でもなお古いとは感じませんでした。
原神は、特に七七やクレーのような低身長の女の子キャラについては、他のキャラよりもはっきりと背が低く、幼い感じがします。ゲームによっては低身長キャラでも手足がスラリと長くてあんまり幼い感じがしない、というものもあるんですが、原神はちゃんと幼い感じがしてメリハリがあるように思います。
また、デザイン面でいうと、キャラの露出が全体的に多いゲームもあるんですが、原神はわりと控えめに感じます。原神が控えめというより、露出の多いゲームが攻めているという印象ですが……
好みの問題ではあると思うんですが、わたしは「露出の多すぎるキャラはちょっと……」となってしまうので、そういう点では原神くらいが好みです。同じ趣味嗜好の方であれば、原神は合っていると思います。
あと、胸部が大きすぎるとか揺れすぎるとかも個人的にはあんまりなので、そのあたりも原神はいい塩梅だと感じます。逆にそういうのが好きな方は、ちょっと物足りないと感じるかもしれませんね。そちら方面なら、原神と同じHoyoverseのゼンレスゾーンゼロが合っているかもしれません。
魅力4. 和風の国やキャラ、装備がある
原神のテイワット七国のうち稲妻という国は、日本がモチーフになっています。
3つ目の国なので、最序盤から行けるわけではないんですが、キャラクターやマップやBGMやその他諸々が「和」テイストでデザインされており、そういうのが好きな方は魅力を感じると思います。わたしも大好きです。
キャラクターの衣装も和風ですし、稲妻出身のキャラもたくさんいますし、武器も日本刀っぽいものがありますし、なかなかいい感じです。日本モチーフというと、ゲームによっては日本と中国との区別がついていないような謎のオリエンタルテイストになることもありますが、原神はそんなに違和感が強くなかったです。
なお、武器では「天目影打」(あめのまかげうち)がおすすめです。星5の限定日本刀もあるんですが、全体的にピカピカ光ってオモチャっぽいので、日本刀っぽいかっこよさでいうと天目影打がいいと思います。ガチャからは出ず、素材を集めて作る鍛造武器です。
人を選ぶ点1. 曜日別秘境や特産品集めが面倒
原神には、ちょっと面倒な要素がいくつかあります。
1つは、秘境で手に入る育成素材や曜日ごとに変化することです。
日曜日は無制限なのですが、それ以外は曜日ごとにもらえる育成素材が変化するため、たとえば月曜日にふと「今すぐこのキャラを育てたい!」と思ったのに、そのキャラの素材が水曜と土曜にしか集められないため、2日間待つ必要がある……みたいなことが起こります。
また、地域ごとの特産品も育成に必要なのですが、この特産品を拾い集めるのが面倒なうえ、一度拾うとリポップまで数日待たないといけなかったり、マップ上に特産品の位置をマーキングするには地域ごとに専用の天賦(特殊能力)を持ったキャラがいないといけなかったりします。
おそらくなのですが、この辺はいわゆる課金圧に近いものなのですよね。
曜日ごとに手に入る育成素材の制限があるため、早く手に入れたいなら課金する必要があるとか、あるいは特産品を効率的に集めたいなら地域ごとに特産品を見つけられる天賦のキャラを引くために課金するのは早いとか、そのあたりです。
原神は基本無料であり、プレイヤーが課金することで収益を上げるシステムなので、課金した方がゲームが有利になったり快適になったりする仕様なのは当たり前だとは思います。
ただ、このあたりの不便さを課金圧の背景にするのは、少し古い印象なのですよね。
最近リリースされたゲームについては、この手のおっくうな制限は取り払っている傾向があるように思います。
たとえば、同じHoyoverseの崩壊スターレイルやゼンレスゾーンゼロの育成素材集めについては曜日の制限がありません。オープンワールドでいえばKUROGAMESの鳴潮についても同様です。まぁ正直、わたしも曜日の制限をわずらわしく思いこそすれ、課金で解決しようとしたことはありませんから、課金圧としてはイマイチなのかもしれません。
あとは特産品集めについても、鳴潮だと1日リポップかつ要求数も少なく、また天賦がなくてもサーチし放題だったりします。
理由は分かりませんが、みんな慣れてきて面倒なだけに感じてきたのか、あるいは元々面倒なだけであまり課金を促進しないということが分かったのか……あたりの経緯で後発のゲームでは導入されなくなった、という可能性はあるんじゃないかなと思います。
原神についても、たとえばエリクシルを導入して聖遺物厳選の裏道を作る等、後発の便利さを部分的に取り入れてはいるのですが、すべてがすべて便利になっているわけではなく、面倒な部分もけっこう残っているのですよね。
昔の家庭用ゲームのRPGの「オートセーブが無いうえに全滅すると直前のセーブデータから再開になるので、セーブをまめにしてないと数時間巻き戻る可能性がある」みたいなのをきょうびほとんど見ないのと、少し似ているところがあるかなと思います。
人を選ぶ点2. 少し不自然な訳がある
原神は中国のゲームなんですが、一見してそうとは思えないくらいローカライズが行き届いており、魔神任務や伝説任務をやっている限りではあまり違和感を覚えません。
中国のゲームだと、ローカライズにあたって漢字の訳がサボタージュされるケースもあったりしますが、原神は「それ日本語で(ほぼ)使わないでしょ」みたいな漢字は少ないと思います。
ただ、細かい世界任務だとか、フレーバー的なテキストあたりについては、不自然さを感じることもあります。わたしはあまり気になりませんが、人によっては気になるかもしれません。
それと、初期キャラの台詞なんかは微妙な訳のまま使い続けられているケースがあります。
たとえば、アンバーがダッシュした際の「試合をしよ~」という台詞は、正しくは「競走しよう」だと言われています。まぁ、その辺の草むらで走っている時に急に試合を申し込んでくるのは普通に考えるとおかしいので、たしかに誤訳っぽいですよね。
あとは、甘雨が元素爆発を撃つ時の「この仕事は排除するべきですね」も不自然な感じがあって、おそらくは「敵を倒すという仕事を終わらせよう」というニュアンスなのでしょうけど、ふつう「仕事を排除する」という表現はしないかなと思います。
もっとも、この辺の不自然な訳は主にバージョン1.nあたりの初期キャラに多く、最近のキャラについては明らかな翻訳っぽい文章というのはかなり少なくなっています。
翻訳についても好みがあると思うんですが、わたしは「えっこれって海外のゲームだったんだ」と思わされるくらい自然な訳が(多少意訳になったとしても)好きなので、初期キャラに限り引っかかることがあります。ただ、原神は海外のゲームの邦訳としてはかなり自然な方なので、一部例外を除いて国産ゲームと同様にプレイできると思います。
また、訳とは少し違いますが、ムービー中の台詞の速度はたまに気になります。
原神、通常の声つき会話については基本的に日本語のテンポで話すのですが、ムービーについては映像側の尺に声を合わせている都合か、普段の会話と比べて早口になりやすいきらいがあります。
日本語より中国語の方が時間あたりに伝えられる情報量が多いのか、はたまた中国人は早口が基本なのかは分かりませんが、いずれにせよムービーで急に早口になるのは初見でも分かりやすいかと思います。早口といっても自然に聞こえる範囲ではあるんですが、直前の会話と比べると急に加速するので、少し違和感があるかもしれません。
まとめ
・原神はアニメ調オープンワールドRPGであり、現実の国をモチーフにした七つの国を冒険できるゲーム。「旅人」と呼ばれる主人公として、特色豊かなそれぞれの国を旅していくのが楽しい。
・原神は戦闘の操作こそ簡単なものの、元素反応という奥深い仕組みがあるので、初心者は遊びやすく、上級者もやりこみがいがある。アクションゲームが苦手な人も、強いとされる編成を真似して使えば大丈夫だし、戦闘系は一部高難易度コンテンツを除けば基本的に易しいため、クリアは難しくない。
・原神はキャラクターデザインが秀逸で、全体的にかわいいキャラが揃っている。世の中には胸部がやたら大きいキャラの多いゲームや、半分裸みたいなキャラが多いゲームもあるけど、原神についてはそのあたりは控えめになっている。
・日本をモチーフにした稲妻という国があり、和装の操作キャラや日本刀などの武器もある。
・育成素材集めに曜日ごとの制限や数日おきのリポップ制限がある等、後発のゲームと比べると少し面倒な要素が多めにはなっている。
・中国のゲームとしてはかなり自然にローカライズされているけど、一部初期キャラの台詞などで不自然な訳が見つかることもある。
……という感じです。
原神が大ヒットした後、基本無料のアニメ調オープンワールドアクションRPGはたくさん出てきましたが、いまなお古さを感じさせない魅力的なゲームだと思います。
それと、アニメ調オープンワールドの中でも2020年リリースと息が長いがゆえに、今から始めるとやることが無数にあってすぐには遊びつくせない、というのも単純ながら1つの魅力かと思います。普通にもう家庭用RPG1本分の分量はゆうに超えていると思いますし……
そんなわけで、とてもおすすめのゲームなので、ぜひ遊んでみてください。
それでは、また。