管理人まどが遊んだゲームを、独断と偏見に基づいてご紹介する感想記事です。
本記事では「ゼノブレイド2」をご紹介します。
ゼノブレイド2ってどんなゲーム？
大乱闘スマッシュブラザーズSPECIALでホムラとヒカリが登場しているので、そのあたりはご存じの方が多いのではないでしょうか。
モノリスソフトの開発した、大作オープンワールドRPGです。ゼノブレイド（DE）の次回作にはなっていますが、背景設定的な部分を共有してはいるものの、ストーリーとしては前作を知っている必要は特になく、完全に独立した作品として遊べます。
魅力1. アニメ調オープンワールドと濃厚なストーリー
ところで、わたしは原神が大好きです。
その理由は「アニメテイストなオープンワールドRPGだから」なのですが、ゼノブレイド2もまたアニメテイストのオープンワールドRPGになっています。
個人的な好みを言えば、アクションゲームかつほとんどのマップがシームレスに繋がっているオープンワールドが好きではあるのですが、ゼノブレイド2はシームレスではないにせよ1つ1つのマップはかなり広大ですし、民家の出入りで画面暗転もありません。
ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド（BoW）はオープンワールドの革命とさえ言われる名作ですが、ストーリーに関しては比較的あっさりした感じだったと思います。
要所要所ではしっかりしたムービーが入ってきましたが、ストーリームービーの総時間としてはさほど長くありませんでしたし、物語の背景のけっこうな部分を手記のようなテキストベースで語っているところがありました。
それはBoWの欠点とかではなく、BoWはそういう味付けのゲームである、というだけの話だと思いますが、「オープンワールドかつストーリーもマシマシで遊びたい」と思った方もおられるのではないでしょうか。
ゼノブレイド2は、そんな願望に応えてくれるゲームだと思います。
アクションRPGではないので、アクションの自由度はBoWや原神ほどではないですが、敵との位置取りや回復ポット回収などのアクションめいた要素もありますし、ストーリームービーは分量的にもかなりのものです。
ゼノブレイドDEと比べると、会話のノリなどがライトノベルや深夜アニメっぽい感じに寄っていますので、そこは多少好みが分かれるかとは思いますが、多くの人は楽しく見られるのではないでしょうか。なるべく常にシリアスな感じがいいという方は、ゼノブレイド3の方がいいかもしれませんね。
魅力2. ブレイドガチャによる唯一無二の体験
ゼノブレイド2は、キャラクターに関して独特の仕組みがあります。
プレイヤーが操作するキャラは、おおむねドライバーとブレイドの組み合わせです。ドライバーというのは主人公を含めた普通のキャラクターで、ブレイドはドライバーに従えられる仲間みたいな感じです。ドライバー1人につきブレイドを3人まで戦闘参加させられます。
基本的にはドライバー側を操作し、必殺技の時だけブレイド側の操作が入るような感じになっているのですが、このドライバーのキャラは普通のRPGと同じようにストーリーイベント等で加入する一方で、ブレイドのキャラについてはゲーム内のガチャ石を用いたガチャでランダム加入させます。
家庭用ゲームなので、「えーガチャかよ」と思われるかもしれませんが、ガチャといっても課金するわけではなく、ただ加入キャラがランダマイズされているというだけの話です。
そして、このランダム性がとても面白いと思います。
ブレイドのランダム性により、自分のゼノブレイド2と他人のゼノブレイド2がほぼ同じ体験になることってないのですよね。ポケモンのストーリーで全く同じパーティでクリアする人がそういない、みたいな話です。
もちろん、ストーリー上ではそれぞれのドライバーのバディ（相棒）にあたるブレイドは固定になっているので、ある程度共通してくる部分は出てきますが、その他のブレイドは「どれがつくのか」「誰につくのか」がランダムなため、プレイヤーによって体験がけっこう異なってきます。
なので、他の人のゼノブレイド2体験を聞いたり見たりすると、「あーそのブレイドがいたらこうなるんだ」みたいな違いが生まれて面白く感じます。
また、自分の1周目と2周目も別の体験になるため、周回プレイをしても面白い部分だと思います。ゼノブレイド2にはセーブデータを引き継いで2周目が遊べる機能がありますが、わたしは2周目でレベル調整機能を使いつつ、1周目で使ったブレイドはなるべく使わない縛りで遊んでいました。
ちなみに、わたしの好きなブレイドはナナコオリ、カサネ、トキハ、イブキ、ワダツミです。
ブレイドについては、どうせ手に入れたいと思っても狙って入手することは不可能なので、手に入れたブレイドをどう活用しよう？と悩むのが面白いところではありますが、カサネのようにイベントで確実に入手できるブレイドもいるため、確定入手のブレイドは事前に調べておいて、気に入ったキャラがいれば早めに手に入れるようにしておくのもありかもしれませんね。
また、ブレイドはそれぞれにストーリーがあり、キャラクターとしての背景もちゃんと語られるので、好きなブレイドはぜひ手に入れたいところです。
魅力3. 戦闘が忙しくて楽しい
ゼノブレイド2、戦闘がとっても楽しいです。
ただ、分かりにくいところもあって理解が難しいため、最初は当惑するかもしれません。ブレイドコンボの右上の図が樹形図になっていることは、友達や配信者を見ていてもけっこう分からない人が多かったです。というかわたしも最初は気づきませんでした。
しかし、分かってしまえば無問題です。思うに、複雑で面白いゲームシステムに関して、分かりやすさはある程度犠牲になってしまうものです。
複雑なものを分かりやすく説明できるのが理想なのはもちろんですが、微積分を小学生に分かりやすく伝えるのが難しいように、限度というものはあると思います。
ゼノブレイド2の戦闘の面白さの1つは、ブレイドコンボとドライバーコンボの両立にあると思います。
ブレイドコンボというのは、各属性のブレイドの必殺技を用いたコンボであり、特定の属性の3段の組み合わせ（雷→火→風とか）でブレイドの必殺技を繋げることで、最終段に用いた属性に対応したボーナス効果を得られたり、ダメージ自体が増幅されたりします。
ドライバーコンボというのは、ゼノブレイドDEにあった「崩し→転倒→気絶」のようなもので、特殊な状態異常を連鎖させます。「ブレイク→ダウン→ライジング→スマッシュ」の4段です。
大まかに言えば、「敵の姿勢を崩し、転倒させた後、空中に跳ね上げて、更に地面へと強く叩き落とす」という感じです。ダウンやライジングだけでも敵の動きを封じられて強いですが、スマッシュまで完走すると敵に大ダメージを与えつつドロップアイテムや回復ポットを追加で出させられるため、アイテム集めの観点でも強力です。
戦闘では、ドライバー側が行うドライバーコンボと、ブレイド側が行うブレイドコンボが別個に存在するうえ、これらのタイミングを重ねることで更に強い「フュージョンコンボ」へと昇華されます。
戦闘中は、味方のHPの管理や必殺技のゲージがどれくらい溜まっているか等に気を配りつつ、ブレイドコンボとドライバーコンボがそれぞれどのくらい達成できそうか、それらを組み合わせてフュージョンコンボを狙えそうか等々、考えることがたくさんあって楽しいです。
バテン・カイトス2なんかもそうなんですが、こういう「刻々と戦況が移り変わる中で、たくさん入ってくる情報から戦術を組み立て、最適な行動を取り続けるよう頑張る」というゲーム、わたしは大好きなのですよね。忙しい戦闘が大好きという方には合っていると思います。
また、チェインアタックは事前準備をしっかりすることでユニークモンスターのHPを一気に半分以上削れるような大技にもなりえるため、そこも含めた「戦闘全体の理想の流れを組み立てつつ、思い通りにいかない場合に適宜修正して最善を尽くす」というのも面白いところです。ゼノブレイド2の戦闘は本当に傑作です。
また、忙しい戦闘が苦手という方でも、ゼノブレイド2はDEほどでないにせよレベル差補正があるので、クエスト等をしっかりこなせば戦闘は楽になりますし、あるいはイージーモードにすると戦闘をサクサク進められるようになるため、どうしようもなく詰んでしまうことはおそらくないかと思います。
人を選ぶ点1. 任意のブレイドが使えない
魅力2.と表裏一体なのですが……
このキャラ（ブレイド）に一目惚れして始めた！という方が、そのキャラをいつ手に入れられるかは分からないのですよね。ひょっとしたらエンディングの後かもしれませんし、順番的にレアブレイドの中で最後の最後かもしれません。
キャラゲーとして考えると、ここはけっこう大きな欠点だと思います。まぁ、ブレイドはどのキャラも魅力的なので、一番欲しいブレイドが手に入らなくてもそれはそれで満足いく体験になるとは思いますが、そうはいっても「好きなブレイドでストーリーやりたかったなぁ……」という気持ちは正直残るかと思います。
ただ、それこそ原神のような基本無料のオープンワールドだとピックアップされていない限定キャラは手に入りませんから、「甘雨でストーリーやりたかったなぁ」と思っていても甘雨のピックアップは既存のストーリーを全部やり終えた1年後だったりするので、厳選し続ければいずれ来るという点でゼノブレイド2の方がまだ優しいとは思いますけどね。
わたしは発売前情報の時点でナナコオリが大好きだったので、絶対引きたい！と思いつつ、かなり序盤に引くことが出来たので小躍りしましたが、引いたのがエンディング後だったら正直そこはだいぶ不満に思っていたと思います。一部の激レアを除き、ブレイド1人だけは選んで入手できる……みたいな救済があるとありがたかったかもしれません。
人を選ぶ点2. 終盤がややだれるかも
ゼノブレイドDEも割とそうだったのですが……
ゼノブレイド2、終盤は「超長大なダンジョンに突入し、少し進んでは回想やダンジョン外の様子が語られるムービーが入る」みたいな感じになります。
ダンジョンはよく出来ていますし、敵との戦闘も面白いのは確かなのですが、ずっとダンジョンに潜り続けているのは正直ちょっと飽きるところがあるかもしれません。
これについては好みの問題だと思います。
ダンジョンを攻略し続けるとはいえ、ちょこちょこムービーが入ってストーリー面でも新情報が出続けるので、そういう意味では黙々とダンジョンを進み続けるだけではないです。
ただ、わたしは「RPGで新しい町や村を訪問するのがすごく楽しい」というたちなので、新しい町や村が出てこない状態でずっとプレイし続けていると、ちょっと気分が落ち込んでくるのですよね。人里まだかな……みたいな感じで。
そういうのがあるという方は、わたしと同様に終盤は少し辛いかもしれません。
特にそういうのはないよという方は大丈夫だと思います。
あと、新規の街や村が出てこない時間が長いというだけで、長大なダンジョンの攻略中もスキップトラベルで既存の街や村に瞬間移動できますから、そういう意味では人里に全然行けないわけではありません。
ただ、ストーリー上は帰っていないことになっているので、そこもちょっと据わりが悪いところではあります。「TIGER!TIGER!をする〇〇」とか、ネタとしては好きなんですけどね。
まとめ
・ゼノブレイド2はアニメ調のオープンワールドRPGで、アクション系オープンワールドほど動きの自由度はないが、ストーリーがしっかりあってキャラクターも魅力的。ただ、会話のノリはちょっと深夜アニメとかライトノベルっぽいので、そういうのが苦手な人は微妙かも。
・ブレイドガチャによってストーリーのお供となるキャラクターたちがランダム加入になっている。これによってプレイヤーごとに全く違う体験ができ、他のプレイヤーの話を聞いたり配信を見たりするのが楽しい。一方、好きなブレイドを全然手に入れられずストーリーを終えるリスクもある。
・戦闘は複雑だけど理解できると非常に面白くて爽快。戦闘全体の流れを組み立てて先を見通すことも必要だし、刻々と戦況が変わる中でプランを適宜調整して最善の行動を取り続ける柔軟性も求められ、忙しい戦闘が好きな人にぴったり。苦手な人もイージーモードがあるので詰むことはほぼない。
・長いダンジョンが苦手な人は終盤だれる可能性があるかもしれない。
……という感じです。
ストーリーについては開発者の方が「ボーイミーツガール」と書かれているのがまさにその通りで、わたしとしても色々好きな点はあるのですが、あまりストーリーを多く語るのはネタバレになってどうなの？という感じもあるので差し控えます。
ただ、ストーリーも大好きでした。CMでも出ている「俺は君と行きたいんだ、楽園に！君と二人で！」のくだりとか。
また、戦闘は主人公のレックス以外も操作すると楽しいと思います。
レックス操作が明らかに強いバランスではあるのですが、わたしは1周目はほぼずっとニアを使っていました。ヒーラー操作だと味方の生存が自分の腕にかかっているため、ちょっとしたミスでパーティが半壊してしまう一方で、パーティ全体のHP管理がメインタスクに入るため、戦闘の忙しさに拍車がかかって楽しいです。
おすすめのゲームなので、ぜひ遊んでみてください。
それでは、また。
