ゼンレスゾーンゼロがおすすめな理由

 わたしが遊んだことのあるゲームを、独断と偏見によりオススメする感想記事です。
 本記事では「ゼンレスゾーンゼロ」をご紹介します。
 なお、本記事はバージョン1.4、第5章までの時点での記事になります。

概要

 ゼンレスゾーンゼロは、原神や崩壊スターレイルで有名なHoyoverseのゲームです。
 基本無料のアクションRPGで、キャラクターや武器の入手がガチャに依存し、そこに課金要素があります。
 一言でいえば「魅力的なキャラとお話の中で繰り広げられる、中毒性のある爽快なアクションRPG」です。



魅力1:爽快なアクション

 ゼンレスゾーンゼロはジャンル的にはアクションRPGです。
 オープンワールドではなくステージクリア型で、ダンジョンを探索するような要素は少なめ、基本的には戦闘を繰り返すゲームです。
 ただそれゆえか、戦闘が非常に爽快でした。
 敵の攻撃を弾いて無効化する「パリィ」というのは色んなゲームにある要素ですが、ゼンレスゾーンゼロのパリィは効果音や画面の演出が非常に凝られており、わたしはこのゲームより気持ちのいいパリィを経験したことがありません。そのくらい爽快です。

 初心者のうちは終結スキルの派手な演出やパリィの爽快感だけでも最高ですし、連携の組み立てや極限回避・極限支援の使い分け、ワザの発生保障と無敵を活かした効率的な戦闘の仕方など、慣れてきたプレイヤーにとっても極められるポイントがいくつもあるため、「間口は広く、奥行きは深く」といったゲーム性です。
 戦闘が終わった後の「WIPE OUT」の演出も小気味よく、綺麗に動けた時はまるでコンボムービーを録っているかのような錯覚に陥ることがあります。
 この爽快感の一端はチュートリアルの時点でも伝わってくるので、まずはチュートリアルだけでも遊んでほしいと思います。基本無料のゲームですしね。



魅力2:スタイリッシュなデザイン

 ゼンレスゾーンゼロは都市を舞台にした物語であり、様々なデザインについても近代・現代・近未来を下敷きにしたかっこよさ、スタイリッシュさがあります。
 ブラウン管テレビやビデオテープといった古風なものから、ハイテクな戦闘用ロボットまで、色々なものが洒脱にデザインされています。序盤のステージである「クリティホロウ」は廃棄された古い地下鉄分岐駅になっており、ダンジョン(ホロウ)内の探索は半ば廃墟を歩き回るかのようで、そういうのが好きな人にも向いていると思います。

 なお、割とメカ系のデザインが多いため、そういうのが苦手な人には微妙かもしれません。
 ファンタジーかSFか?でいうと、SFだと思います。
 わたしはことさら機械が好きというわけでもないのですが、別段苦手というわけでもないため、割と気に入っています。ただ、いかにもファンタジー風というか、中世ヨーロッパ風というか、ドラゴンクエストみたいな世界観を期待しているのであれば、それは空振りになりそうです。

 もっとも、仮に機械やロボットをかっこいいと感じられなくても、キャラクターの姿や動作、ユーザーインターフェースもまたスタイリッシュであり、おそらくは何かしら「かっこいい!」「洗練されたデザインだ!」と感じることの連続だと思います。



魅力3:笑いあり涙ありの明快な熱いストーリー

 ゼンレスゾーンゼロのストーリーはとても魅力的だと思います。
 熱い場面、面白い場面、悲しい場面……色々なシチュエーションが揃っており、かつそれらがしっかり分かりやすく描かれています。重要な場面はムービーで緻密に描かれますし、漫画のようなコマ送りのストーリーパートも3Dとはまた違った魅力があり、わたしは「漫画パートいらない」と思ったことはありません。

 また、Hoyoverseのゲームは時折「ストーリーや設定が難解だ」と言われることがあります。
 原神は普通に遊んでいる分にはそうでもないんですが、崩壊スターレイルは序盤からテクニカルターム(専門用語)が連発されて、よく分からない状態になった方も少なくないのではないかと思っています。スペースオペラ系のSFはそういうもののような気もしますけれどね。
 なお、とあるオープンワールドアクションRPGは序盤の展開が非常に難解で、「序盤無量空処」と言われていました。わたしはあのゲームも大好きですが、まぁ序盤はたしかに目が滑りましたね。きょうび、「え、何を言ってる……?」みたいな難解なストーリーのゲームはちょこちょこ見かけます。

 しかし、一方でゼンレスゾーンゼロのストーリーは分かりやすいです。
 専門用語も比較的ていねいに説明されますし、基本的に「何言ってるか分かんねぇ!」ということは稀です。言語明瞭意味不明な言い回しをするキャラも、ゼンレスゾーンゼロにはほとんどいなかったかと思います。
 ストーリーが難解だと、盛り上がりどころでイマイチ盛り上がりきれなかったりするのですが、ゼンレスゾーンゼロはストーリーがちゃんと分かりやすくなっているので、盛り上がりどころでもしっかり盛り上がれるはずです。
 喩えるなら、少年漫画のような明快さです。呪術廻戦で領域展開する場面って、分かりやすく盛り上がりますよね。あんなふうに、見ていて置いてけぼりにされないメリハリがあるように感じます。ムービーも含め、時に映画のクライマックスシーンを見ているかのような高揚を味わえました。

 付言すると、世界観の設定の割にしっかり明るいのもいいところだと思います。
 設定的には、大まかに言うと「世界が終末に向かっている」状態で、実際ストーリーもシリアスパートはけっこう悲壮だったりするんですが、全体的にノリは明るくて、悲しむよりも笑ったり熱くなったり感嘆したりする機会の方が多かったように感じます。
 設定が暗くてストーリーも暗い展開ばかりのゲームは、個人的に遊ぶのが嫌になってくることもあるんですが、ゼンレスゾーンゼロは設定は暗くともキャラが明るく、終末に向かいつつある世界で力強く生きているキャラクターたちを好きになれるゲームだと思います。

 ストーリー関連でもう1つ付言しますと、ゼンレスゾーンゼロは中国のゲームなので、元の文章は中国語で書かれているはずですが、日本語の文章として読んでいてほとんど違和感がありません町の看板の文字などが中国語っぽいのを除けば、中国のゲームだとは気づかない方もおられるくらいかと思います。
 翻訳については好みが分かれる部分もあるでしょうけど、わたしは「国産ゲームと見まごうような自然な訳」が好きなので、似たような考えの方は満足できると思います。
 思うに、翻訳の質はゲームの満足度に大きな影響を与えます。そこにちゃんと力が入っているのは素晴らしいことです。翻訳スタッフの方々に感謝と敬意を表します。
(なお、メインストーリー以外の文章については波があり、いかにもな翻訳っぽさのある部分も見られます)



魅力4:低めの課金圧

 ゼンレスゾーンゼロは基本無料のゲームです。
 運営も慈善事業ではないので、プレイヤーに課金してもらわないと運営が立ちゆかず、サービス終了待ったなしです。なので、「無料でも遊べるけど、課金してくれればもっと楽しめるよ」という作りになっています。
 ただ、ゼンレスゾーンゼロについてはいわゆる課金圧、つまり「課金しないと楽しめない度合い」が少ないように感じます。

 基本的に、ゼンレスゾーンゼロはエージェント(キャラクター)や音動機(武器)に課金します。
 エージェントや音動機を引く手段が変調(ガチャ)であり、ガチャを回すためのマスターテープ(ガチャ石)を手に入れるためにポリクローム(ゲーム内通貨の一種)を使います。
 このポリクロームはゲーム内でも入手できますが、量に限りがあるので課金をすることでより大量に手に入れることができるわけですね。

 これについてですが、正直なところストーリーについてはお試しエージェントと配布エージェント、B級音動機で問題なくクリアできます。ストーリーを見るにあたって課金が必要ということは全くありません。
 ただ、戦闘のやりこみ要素である高難易度コンテンツについては、お試しエージェントがおらず自前で強いエージェントを用意しないといけないことがあります。そういった時、配布のガチャ石だけで手に入る低凸A級エージェントだけでは苦戦する可能性がありますね。

 ただ、どちらかというと「高難易度コンテンツでの必要性に駆られて課金する」というよりも、「ストーリーで魅力を感じたり、使っていて楽しそうなエージェントを手に入れるために課金する」という部分が大きいです。
 そういう意味で、課金をするとしてもポジティブな課金になりやすいのが個人的に評価点です。自分で納得感があるというか。別に必要ではないけれど好きだから課金して引くので、「クリアできないから課金させられる」みたいな認識になりにくいと感じます。
 なお、もし「全エージェント集めたい!」と思うのであれば、それなりの課金圧にはなります。S級音動機も集めるなら尚更です。

 なお、月610円の「インターノット会員」だけでも課金しておくと、これだけで月18連弱のガチャを追加で回せるようになるため、割合快適になるかなと思います。約1.5ヵ月で1220円の「エリーファンド成長プラン」も課金すると更にガチャを15連ほど回せて、育成素材も整うので、お金に余裕があればおすすめです。
 この2つだけで全エージェントを確保するのは難しいでしょうけど、気に入ったエージェントを手に入れるだけなら難しくないと思います。まぁ、みんな気に入っちゃうとなると厳しいでしょうけれどもね。



人を選ぶ点1:戦闘がメイン

 ゼンレスゾーンゼロはストーリーやキャラクターの魅力もありますが、戦闘が一大メインコンテンツであることは間違いありません。オープンワールドではなくステージクリア型ですから、探索をやりこむゲームというわけでもないですしね。
 デイリー消化もウィークリー消化も戦闘が絡んできますので、アクションゲームの戦闘が全然楽しくないという方には辛いかな、と思うところもあります。

 これについては相性の問題なので、やってみないと分からないとしか言いようがないのですが、ただどうしてもアクションは合わなくて……という方はおられます。
 わたしにとっては2Dシューティングがこれで、下手なのもそうなのですが、遊んでいると異様に疲れてしまって30分も遊べないので、わたしは基本的に2Dシューティングを遊ばないようにしています。
 どうしても相性的に「無理」というものはありますから、アクションゲームについて極端に素養がないと自覚されている方、アクションゲームを全く楽しいと思えない方には、あまりおすすめできないと思います。スーパーマリオの最初のステージをクリアするのに数時間かかる方には、他にもっと向いている娯楽がきっとあるでしょう、ということですね。
 

 なお、ゼンレスゾーンゼロの戦闘は「敵の予備動作から攻撃のタイミングを見切って、かわしたり弾いたりする」というアクションゲームにありがちながらやや難しいポイントを、閃光で分かりやすく示すことでアクションゲーム初心者でもとっつきやすく作られていると思います。
 戦闘の難易度もストーリーについては高くなく、お試しキャラが十分に強いのでプレイが上手でなくともクリアできるでしょう。わたしも下手ですが、激変7でS取れてますしね。
 なので、「アクションゲーム下手だけど、大丈夫かな?」くらいの方であれば、全く問題ないと思います。下手でも下手なりに楽しめますし、やってるうちに慣れてきて下手ではなくなるはずです。



人を選ぶ点2:説明文がちょっと分かりにくい

 これは星見雅のコアパッシブの説明です。
 一読して、意味が分かりましたか? わたしは分かりませんでした。
 Hoyoverseに限らず、中国のゲームは割と似たような感じのものを見るので、ゼンレスゾーンゼロに限った話ではないのかもしれませんが……なんにせよ、戦闘に関する説明はちょっと分かりにくいところがあります。これは訳し方がどうというより元の書き方が複雑というか、キャラの性能自体が複雑だからかもしれませんけどね。
 「氷焔」「霜烈属性」「霜寒」「霜灼・破」「霜灼状態」「落霜」あたりはゼンレスゾーンゼロの汎用ワードとかではなくて、現状星見雅だけが使う固有の概念なので、ゼンレスゾーンゼロ未経験だから難解に感じるというわけではなく、経験者も難解に感じるかと思います。

 ただ、キャラクターごとのチュートリアルならば1項目ずつ実践形式で学べるので、最初から説明を読むのはやめて、まずはチュートリアルをやってから説明を読めば、頭に入りやすいかもしれません。原文は中国語ネイティブなら読みやすいのでしょうか?



まとめ

・ゼンレスゾーンゼロは爽快なアクションが魅力的で、特にパリィが気持ちいい。

・デザインもUIから地形、敵の姿まで洗練されていてカッコイイ。メカ要素多め。

・ストーリーは涙あり笑いありで、時に映画のように盛り上がる熱い物語。設定は暗めだけどキャラが明るいので、遊んでて陰鬱な気分にならない。

・ストーリーを楽しむだけなら無課金で可。無課金~微課金でもちょこちょこ新キャラを引いて楽しく遊べるし、課金圧は低め。

・キャラやストーリーも最高だけど、基本的には戦闘を繰り返すゲームなので、アクションゲームがどうしても合わないという人は厳しいかも。あとキャラの説明文は時折分かりにくいので、熟読するよりチュートリアルで動かしてみた方が早いことがある。


 ……という感じです。
 ストーリー、デザイン、戦闘と様々な要素が全部ハイクオリティな、満漢全席めいたゲームだと思います。
 ただ、広大な世界を探検するオープンワールドではなく、限られた範囲のステージで敵を倒し続けるステージクリア型アクションゲームなので、そこがハマれるかどうかの分水嶺になっている感じはありますね。特にアクションゲームが好きという方なら、遊んでみて損はないゲームだと確信しています。
 ちなみにわたしはビリーが好きです。配布キャラですが、使ってて気持ちいいので。ある程度の高難度コンテンツも全然いける強さなので、よければ使ってみてください。しゃがみ撃ちし続けるよう気を配るのがポイントです。


 それでは、また。

※本記事の画像は、Hoyoverseのゼンレスゾーンゼロからの引用です。

タイトルとURLをコピーしました